2024年度理事長 松丸 槙太郎
1959年、一般社団法人茂原青年会議所(以下JCI茂原)は、ここ茂原の地にて誕生しました。これまで65年間という長い歳月の間、我々JCI茂原の活動を理解し応援してくださった地域の皆様、そしてなによりも長きに渡り、JCI茂原の歴史を紡いでこられた諸先輩方に、改めて敬意を表するとともに心から感謝申し上げます。
本年度は、1999年「第32回千葉ブロック大会茂原大会」以降、25年の時を経て再び茂原の地にて「第57回千葉ブロック大会茂原大会」が開催されることとなりました。この記念すべき年に第66代理事長を受け継いだ私は、地域のさらなる発展のため一年間精一杯活動してまいります。
本年度、JCI茂原は『自分への挑戦~自分なりの一歩を~』のスローガンのもと活動してまいります。自分への挑戦とは「成長の歩みを止めない」ということを意味しております。
「なぜ挑戦するのか」「なぜ地域の為に活動するのか」「なぜその夢を叶えたいのか」私は日々の生活の中で、この「なぜ」が非常に重要だと考えております。人は、この「なぜ」を忘れてしまうことで「挑戦する心」や「一歩を踏み出す勇気」をいつの間にか失ってしまいます。しかし、この「なぜ」を忘れずに、挑戦する心を一人で持ち続けることは容易ではありません。そのため私は、自分自身と向き合う覚悟を持ち、「メンバーの拡充」に挑戦し続けることでメンバーを先導してまいります。
そして、~自分なりの一歩を~とは「立場や価値観はみんな違う」ということを意味しております。JCI茂原は、企業の社長やサラリーマン、主婦など様々なメンバーが所属しており、立場や状況、価値観は多種多様です。JCI茂原のメンバーが青年会議所活動を通して、たとえ些細なことでも日々挑戦し、失敗や成功、仲間との助け合いなど多くの経験を積み重ね、成長することで一人ひとりがブレない軸を持った「何者か」になってほしいという思いを込めております。
本年度はこのスローガンのもと、メンバー一人ひとりが、自分なりの歩幅で挑戦し、経験の先にある成長へと繋げられるよう理事長として活動を進めてまいります。
本年度は、我々JCI茂原の活動地域である長生郡にて「第57回千葉ブロック大会茂原大会」が開催されることとなります。主管LOMとして大変大きな担いではありますが、25年に1度という貴重な機会に挑戦させていただけることは、長生郡市の魅力を対外へ発信する最大のチャンスであると考えております。
そのためにまずは、JCI茂原のメンバー一人ひとりが長生郡市の抱える課題を認識することが最重要だと考えております。現在、長生郡市では人口減少をはじめ、医療・福祉環境の整備や市民のまちづくりへの参画意識低下など様々な課題が挙げられております。千葉ブロック大会茂原大会を通して、少しでも課題を改善するために「私たちにできることはなにか」を考えることから事業を進めてまいります。
また、千葉ブロック大会の主催である、千葉ブロック協議会と今まで以上に連携を図り、対外との交流を深めてまいります。本大会の主管を通して千葉ブロック協議会やまちの諸団体との繋がりを深めることは、JCI茂原メンバー一人ひとりの経験と成長に繋がる機会となることは間違いないと確信しております。
そして、千葉ブロック大会茂原大会の成功という目標に向かい、メンバー一丸となり事業に取り組んでまいります。
近年、スマートフォンなどによるSNS等の実用的な機能の普及により、直接的なコミュニケーションの機会が減少していると考えております。その背景には、SNSでは文章を打つことで多くの人の共感を得ることが可能となり、相手と顔を合わせずに遠方の人と自分の価値観を共有できるということが挙げられます。その為、直接顔を合わせる機会がなく、対面でのコミュニケーション減少に繋がっていると考えます。
コミュニケーション能力の低下による影響は大きく、人間関係を築きにくくなることや学校での集団生活が辛くなる、そして自己肯定感の低下に繋がるなどの結果が大学の研究でも発表されております。
このような現状を打開するため、子ども達が直接的なコミュニケーション能力を育めるよう本年度JCI茂原は2つの事業を展開してまいります。
1つ目の事業は、「こども相撲もばら場所」の開催です。
相撲は日本人としての礼儀礼節を学ぶことができ、また本年度のスローガンでもあります「挑戦」することへの経験にも繋がります。スポーツを通して交流の場を設けることで、直接相手と顔を合わせるコミュニケーションの大切さを子ども達に経験してほしいと考えております。さらには、子ども達には何事にもくじけず、挑戦する心をもってほしいと思いを込め、本事業を展開してまいります。
2つ目の事業は、「親子地曳網体験」の開催です。
昨年度は悪天候の影響により惜しくも開催を断念せざるを得なかった、一宮町指定無形民俗文化財である地曳網漁を青少年育成事業として本年度も挑戦いたします。
若者のコミュニケーション能力低下の原因の一つに、親子のコミュニケーション不足が挙げられます。子を持つ親に向けたアンケート調査によると93.5%がコミュニケーション不足を感じているという結果が出ております。相手と顔を合わせる直接的なコミュニケーションは、家族からという考えのもと、一宮町伝統の地曳網漁を通し親子のコミュニケーションの場を設け、本事業を展開してまいります。
昨年度、JCI茂原は会員数が約2倍となり、多くのメンバーが加わりました。本年度も拡大への挑戦は止めず、10名の会員拡大を目標に取り組んでまいります。
ですが、入会してもらうことがゴールではありません。私は青年会議所活動を通し、様々な役職や事業への取り組みに挑戦することで豊富な実践経験を積むことができました。また、得られるものは経験だけではなく、共に事業に取り組んだ仲間との信頼関係や感謝の思いが育まれると確信しております。
本年度、JCI茂原では「挑戦」を楽しみながら青年会議所活動を行ってまいります。辛いという思いを持ちながら挑戦を続けてしまうと、困難を避けてしまいがちです。ですが、楽しみながら様々なことに挑戦することで、どんな壁に直面しようとも視点や思考を変えることが学べ、今までの自分にはない新たな価値観が得られます。そして、その経験を自身の活動へ活かすことで、明るい豊かな社会の実現へ一歩近づくと考えております。
青年会議所活動において失敗は付き物だと考えております。私は青年会議所活動を通し、多くの失敗をしてきました。失敗するたびに自分のスキルの低さや経験の乏しさを痛感し、悔しい思いをする時もありました。しかし、そんな時にも周りには、支え背中を押してくれる仲間がいたおかげで今の私があります。本年度はJCI茂原の理事長として、自分への挑戦を止めることなく、JC活動に励むことを約束いたします。
これまで長きに渡り諸先輩方が築き上げてこられた歴史と伝統に感謝の心を忘れず、理事長としてJCI茂原を先導してまいります。一年間どうぞよろしくお願いいたします。
大きな成長は小さな経験の積み重ねから